2011年2月号

 

　福井新聞（2011年1月12日付）によると、大野市のパチンコ店に従業員として約1年間勤務し、信用を得た上でパチンコ台の制御基盤を不正改造したものに交換したとして、福井県警が2人の男を逮捕していたことが、1月11日、県警の取材でわかった。

　パチンコ店の被害は1000万円以上に上ると見られ、背後に組織的な「ゴト師」の集団がいるとみられる。逮捕されたのは、パチンコ店に従業員として潜入した大阪市の男性（32）＝窃盗罪で執行猶予付き有罪判決＝と、不正基盤を用意した大阪府和泉市、指野和昭被告（51）＝同罪で起訴済み＝の2人。調べによると、2人は別の指示役の男からこの店に従業員として潜り込み、制御基板を入れ替えられる立場になったら連絡するよう指示を受け、09年2月アルバイトとして入店。同年5月に正社員として採用された。仕事振りを見込まれ、同年12月には開店前に制御基板の異常がないかの確認を任される立場に昇進した。昇進後、指示役の男に連絡を取り、10年1月ごろから基板の入替を始めた。指野被告が不正基板を男に渡し、交換方法を指導していた。約1か月間に3機種10台の基板を入替、交換した台を指示役に連絡、別の人物が店を訪れて玉を出していた。男は報酬として約100万円を受け取っていたという。同年2月に行った新台入替の検査時、不正基板が発覚、男はその日のうちに行方をくらましたが、店の防犯ビデオなどから男の犯行とわかった。